【自分自身を一番大切に】HSPのための本『「繊細さん」の本 武田友達紀』から
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目次
こんなあなたは繊細さん
- 職場で機嫌が悪い人がいると気になる
- 人と長時間いると疲れる
- 小さなミスに気づいて時間がかかる
繊細さんは、相手の感情やその場の雰囲気はもちろん、その場の光や音まで、周りの人が気がつかないことまで感じ取っています。
今は、「生まれつき繊細な人」が5人に一人くらいの割合でいるようです。これは、性格の問題ではなく、生まれついた気質。直せるものではなく、身長や人種のように、変えようとしても変えられないものです。
つまり、その人らしさを表す特徴の一つなのです。
脳の器質によるものなので、無理に変えようとすることができないのです。
「気にする私がおかしいのだろうか」と思うことは、自己否定につながります。
強くなりたくたって、変わりたくたって、繊細だとはさよならできません!繊細な自分を大好きになっていくことが大切です。
繊細さは、生きる上でのベース。この性質を上手に活かして生きていくようにしましょう。
周りのちょっとした変化に気づける繊細さんは、いい方向にその力を生かせることができれば、非繊細さんよりも小さな幸せをたくさん見つけられるはず。
ちょっとお得な部分もあるはずなんです。
繊細さんに必要なことは、痛みに耐えられる自分、強くなることではありません。自分にあった環境に身を置くことがベースになります。そうした上で、自分の本音をどれだけ大切にできるかが重要になってきます。
アーロン博士による診断テスト
- 自分をとりまく環境の微妙な変化によく気づく方だ
- 他人の気分に左右される
- 痛みにとても敏感である
- 忙しい日々が続くと、ベッドや暗い部屋などプライバシーが得られ、刺激から逃れられる場所に引きこもりたくなる
- カフェインに敏感である
- 明るい光や、強い匂い、ざらざらした布地、サイレンの音などに圧倒されやすい
- 豊かな想像力をもち、空想に耽りやすい
- 騒音に悩まされやすい
- 美術や音楽に心動かされる
- とても良心的である
- すぐにびっくりする
- 短期間にたくさんのおkとをしなければならない時、混乱してしまう
- 人が何かで不快な思いをしている時、どうすれば快適になるかすぐに気づく
- 一度にたくさんのことを頼まれるのが嫌だ
- ミスをしたり物を忘れたりしないようにいつも気をつける
- 暴力的な映画やテレビ番組は見ないようにしている
- あまりにもたくさんのことが自分の周りで起こっていると、不快になり神経が高ぶる
- 空腹になると、集中できないとか気分が悪くなるといった強い反応が起こる
- 生活に変化があると混乱する
- デリケートな味、音、音楽などを好む
- 動揺するような状況を避けることを、普段の生活で最優先している
- 仕事をするとき、競走されたり、観察されていると、緊張し、いつもの実力を発揮できなくなる
- 子供の頃、親や教師は自分のことを「敏感だ」とか「内気だ」と思っていた
以上の質問のうち12個以上に「はい」と答えたあなたはおそらくHSPでしょう。1つか2つだとしても、その度合いが極端に強ければ、そんなあなたもHSPかもしれません。
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「人といると疲れる」のはなぜ?
HSPは結成て人が嫌いなわけではありません。心をゆるえる相手と深く話すのは好きだし、家族を大切にしていたりと、人そのものは好きな人が多いです。
「人といると、疲れてしまう」のは、繊細さんの神経システムが関係しています。大勢がいる場で、繊細さんの心は次のようにフル回転しています。
- その場の雰囲気はどんよりしているか、明るいか
- 話し声が部屋の中で反響しているか、通り抜けていくか
- 誰が楽しんでいて、誰が無理をして笑っているか
- 全員のお皿に料理が取り分けられているか?
- 空調の微かな音
感じる力が強くても刺激量が許容量を超えてしまいます。
繊細さんには、一人でゆっくりと心を休める時間が必要です。
私って、細かすぎるの?
未来をありありと予想する繊細さんにとって、非・繊細さんのざっくりした仕事ぶりは、まるで落とし物だらけの草原を全力疾走するようなとても危ない行為に見えます。
「気がついたものに反応する」「リスクを防ごうとしているだけ」完璧主義というより気づいたものに、その都度対処しなければと思うので、細かく見られることがあるのです。
魔法の言葉は、「とりあえず」を取り入れると、日々の仕事や生活がスピーディに進みます。
何度かやるうちに「ベストじゃなくても、物事が進む」ということを、実感できるようになります。
身動き取れない時は、「とりあえずやってみよう!」と合言葉に挑戦してみましょう。
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他人の機嫌に左右されてしまう
「職場に機嫌が悪い人がいると気になります」
誰かが怒っていると自分が怒られているわけではないのに、声のトーンだけで緊張するということはありませんか?
繊細さんが、相手の感情に気づくのは、自然なことです。気づかずにいることが、難しいのです。
そして、相手の気持ちがわかってしまうので、そのくらいならいいかな、と相手の気持ちを叶えてあげたくなるのが繊細さんです。
自然に、相手が優先な状況を選択してしまいがちなので、意識的にわがままかな、と思えるほど、自分の気持ちを優先していく必要があります。
繊細さんは自分のままで元気に生きていける
繊細さんは、気づくことがたくさんあります。その気づいてことに対処し続けることを繰り返すと、「気づいたことに半自動的に対応し振り回される」ことになります。
この自動応答を切ることで、繊細さんは、元気に生きていけるようになります。
自動応答を切った上で、自分の気持ちを優先し、自分主体で選ぶことが必要です。
自分の「こうしたい」という本音をキャッチし、自分の本音を大切にすることで、繊細さんのらさはどんどん楽になっていきます。
伸び伸びと過ごせるようになり、嫌な出来事に遭遇しにくくなりショックな出来事にあったとしても、早く立ち直れるようになってきます。
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「刺激」から自分を守る工夫
- 心を閉ざすのではなく物理的に防ぐ
- メガネやコンタクトレンズの度を落とす
- サングラスをする
- 伊達メガネをかける
- 縁の太いメガネをつけて、「ここだけ見ていればいい」と、見る範囲を決める
- ノイズキャンセリングイヤホンをする
- 耳栓をする
- イヤホンで心地よい音楽を聴く
- 肌の露出を減らす
- 心地よい素材で肌を覆う
- 明るい色の服やお守りを身につける
- マスクをする
- 好きな香りのハンドクリームや香水、ヘアワックスをつける
- アロマペンダントをつける
- 刺激の強い食べ物を避ける
- 電気を消して部屋を暗くする
- アイマスクをする
- 人工照明が眩しい時はロウソクを使う
- 布団をかぶる
- 寝室はものを減らす
- エアコンの電源ボタンの灯りを塞ぐ
- 静かな場所で休む
- 寝室に電化製品を置かない
- アロマを焚く
- 五感のうち鋭いものから取り組むと効果的
- 休みたかったら休む
- 家族と暮らしていても、一人の時間を作る
- 疲れたは、頑張った証拠。心を緩めましょう。
繊細さんにとって「最大の罠」とは?
繊細さんと非・繊細さんとの感じ方の違いを知り、自分に負担のない接し方を見つけることで、人間関係が楽で穏やかなものに変わります。
繊細さんの最大の罠は、「相手の”わからない”という感覚が、わからない」ということ。
「自分が当たり前に持つ感覚が、相手には「ない」のではないか?」と疑問を持つことが大切です。
自分を出せば出すほど、自分に合う人が集まってラクになる
本当の自分を出せば出すほど、自分に合う人が集まってラクになっていきます。
これまで強く自分を押さえ込み、相手を優先してきた人が、自分の意見を言い始めると、「人間関係」の入れ替わりが起こります。
本当のあなたに合わない人が去っていくのです。そして、あなたの気持ちや意思や尊重する人、あなたを大切にしてくれる人が残ります。
自分に合う人が周りに少ないという人は、勇気を出して、誘われた時に「帰りにあの店に行ってみたい」「今日は予定があるんだ」と断ってみるようにしてみるとよいようです。
「配慮が足りない人」に振り合わされない方法
- 「配慮がない=意地悪」ではありません。配慮ができる、相手の様子に気付く能力は、個人差があります。あなた(繊細さん)のように、ごく自然に配慮するという行いができる人は少ないのです。
- 「そもそも配慮が苦手なのか」「こちらの状況に気付くことが、そもそも苦手なのか」と相手を見るようになると相手の行動に振り回されることが減っていきます。
「嫌い」は大切なセンサー
- 繊細さんは、相手を嫌いになれないことで、人間関係に困る人がいます。
- 「誰かを嫌っちゃいけない」「人を嫌う自分がいや」と思わなくていいのですよ。
- 「嫌い」は危険を回避するためのセンサーです。
- 「この人は自分に不利益をもたらす予感」が「嫌い」という感情で知らせてくれます。
- 繊細さんの「嫌い」センサーは優秀なので、それを信じて、その相手と距離を持つようにしましょう。
- 「嫌い」を封じると「嫌いな相手を好きにならなくては」と感じることから「好き」と勘違いすることがあります。
- 嫌いなものを、認識しましょう。
- 一人の時に、「あの人嫌い」と言ってみましょう。
- 信頼できる人に、「嫌い」な人について話してみましょう。
相手との境界線を意識しましょう
人といると疲れてしまう人が多いことでしょう。自分に向けられた感情ではなくても、相手の揺れ動く感情を察し、情報過多によって疲れてしまいます。そういう時は、イメージの力を活用していくと良いようです。
- テレビ画面の向こうの人が話しているとイメージしてみましょう。
- 相手とお間に透明な壁をイメージしてみましょう。
- 自分と相手の間に物を置きましょう。
- 相手からできるだけ体を話してみましょう。
相手を助けているのに報われないと思ったら
心優しい繊細さんは、困っている人を放って置けないところがあります。それにより、トラブルに巻き込まれることもあります。
- 困っている人がいると、良かれと思って助けてしまう
- でも、報われない
繊細さんは、相手が困っていることを認識するまでに手助けをしてしまうことがあります。
気付くのが早いからこそ、助けるのも早いということがあります。先回りして相手を助けることは、必ずしも相手にとって良いことばかりではありません。
自分から変わろうと思えるためには、「このやり方じゃダメだ」と自分で思えることが必要だからです。
- 相手から助けを求められるまでは手を出さないようにしましょう。
明確に「助けてほしい」と言われる前に、手を貸すことが多いのではないでしょうか。「このままじゃ採取的に困るのは私だから」と自分で判断して助けていることがあります。
助けすぎてしまう繊細さんは、「頼まれていないのに助けている」ことに気づいていません。
相手のために時間を使って自分の時間を後回しにすることが多くなります。その結果、イライラや不満が溜まっていきます。
「あなたのための我慢」をしているのですが、相手からすると「頼んでいないことを勝手にやって、勝手に怒った。不機嫌になるぐらいなら、やらなければいいのに!」となるのです。
- あなたが動くのは、相手に言葉で助けを求められてからにしましましょう。
「困っているみたいだな」と相手の様子を心に留めたまま手出しをせず、「こうしたら?」などアドバイスもせず、自分は自分のことをしながら同じ空間にいるようにしていくと良いでしょう。
肩の力を抜いてのびのび働く技術
繊細さんが仕事で消耗するのは体よりも「頭」
繊細さんは、さまざまなことを感じ取り、深く考えながら仕事をしています。一つ一つの仕事に集中して、丁寧に仕事を仕上げるのが得意です。
マルチタスクは広く浅く全体を眺め、意識を向ける対象をぱっぱと切り替えて仕事をするスタイルです。
繊細さんの得意な仕事スタイルとは真逆です。次のように、対応していくと繊細さんの疲労度もが軽減していきます。
- 一つ一つやっていく。
- 優先順位をつけるのではなく、重要なものだけ一つ選ぶ
この方法でも終わらないのであれば、キャパオーバーの可能性があります。
仕事量の見直しをして、周りの人にお願いしてみたり、仕事の受け方を変えてみたりしてみましょう。
「いつも私だけ忙しい」から脱出するには
繊細さんは、周りの人よりも多くのことに気がつくので、気づいたことに対応していると、処理する量が増え、疲れ果ててしまいます。
気づいたことがあっても、行動しない人は周りにいます。
それを真似して、「気づいてもやらない」を実践してみると良いようです。
この本でも紹介されていますが、
私も職場での電話対応の数に、かなり差があることに気づきました。
気づいと同時に電話に出てしまうと、
私ばかり電話を取ることになります。
他の職員は、立ち上がりません。
これでは、時間内に仕事が終わりませんし、不平等だという印象を受けたので、
3回に2回は立ち上がらないことにしました。
不機嫌な人への対処法 他人の感情は放っておく
「職場に不機嫌な人がいて、同じ空間にいるだけでも疲れる」
「小さなことで文句を言われたりきつい言い方をされたり、八つ当たりされやすい」
そんな時は、
- 「この人機嫌悪いな」と思って放っとく
- できるだけ物理的な距離を取る
- 相手ではなく自分のケアをする
私も周囲の感情が、自分のもののように感じられとても辛かったことがあります。
特に人のイライラしている感情はとても苦しくなるので、
相手の気持ちを沈めてもらいたくて、
優しい声をかけていました。
この本では、機嫌が悪い人がいたら、
その場から離れることを勧めています。
その人の感情は、その人のもので、
他の人が責任を取ったり、変えたりすることはできません。
そこにエネルギーを使うなら、自分を大切にした方が良いです。
放っといても、ひどいことをしたと思う必要もなし。
自分のために時間とエネルギーを使いましょう。
幸せにできる仕事(適職)の見つけ方
繊細さんが、充実感を持って働くための条件が3つ紹介されています。
- 想い やりたいこと、いいなと思えること
- 強み 得意なこと
- 環境 職場環境や労働条件
これらが満たされるところに幸せに活躍できる仕事=適職があります。
働き盛りの世代は、
想いを持つことよりも、協調性を持って、足並み揃えた行動を取ることを
教えられてきています。
また、得意を伸ばすをりも苦手を克服し、全ての力を平均的に伸ばすようにも
教えられてきています。
この教育のあり方が、繊細さんにはとても向かないことであると感じます。
そのため、発想の転換が必要です。
私たちは、自分が生き生きとすることを、もっと重視して物事に取り組んで良いということです。
環境や労働条件については、入ってみないと分からないこともありますよね。
私の場合、教員というのは、子どもと接することが大切な仕事だと思って、働き始めました。
けれど、職員室での人間関係や、力関係などが
仕事をする上では、かなり重要なのだと後から知りました。
全力で逃げるべきときがある
繊細さんにとって大切なことは、「心の健康」です。
責任感が強い繊細さんは、頑張りすぎてしまう傾向もあります。
今まで大丈夫でも、頑張りすぎ、無理のしすぎが蓄積されて、
心が動かなくなるときが来るかもしれません。
若い時は、なんとか頑張り切ることもできます。
疲れは蓄積されるのと同時に、
年齢が上がると、周りから求められるものも多くなってきます。
繊細さんは、どの世代でも、自分を優先的に考えるようにして、
物事を選択すべき。
ただでさえ、周りのことに気がつき、
生まれ持った優しさを、分け与えようとする善良な人が多いです。
そうすることは、わがままではない。
どうしても、立ち行かなくなった時は、
全力で逃げましょう。
頑張り続けるのをやめたときに、
手助けをもらえる環境は、(傷病手当等)求めれば得ることもできます。
体・心・命よりも大切なものはありせん。
自分自身を最優先していきましょう。