大アルカナⅫ 吊られた男 The Hanged Man

「吊られた男」のシンボル・絵が象徴していること

  • 足と腕の形・・・男の体をよく見ると、足は「4」という数字をかたどっています。腕は三角形を作っています。4は物質を象徴する数字です。3は精神性を象徴する数字です。この二つが組み合わさることで、まったく自由な精神が、肉体という物質の中に受肉している様子を示していると考えられます。
  • 後光・・・男の背後に輝く光は、自己犠牲の光です。男のその身を犠牲にし、自らの成長を促そうとしています。
  • 葉をつけた木・・・男が吊らされた木は、青々とした葉を茂らせています。男が罰せられているわけではないことを示しています。
  • T十字・・・Tは真実や光、善の言葉を意味する文字です。

「吊られた男」のキーワード

手放す 逆転 一時中止 自己犠牲

手放すからは、「感情を解放する」「あるがままを受け入れる」「成り行きに委ねる」「あがくことを止める」ということが、連想されます。

逆転するは、「世界の見方を反転させる」「考えを変える」「これまでの優先順位をひっくり返す」ということが、連想されます。

一時中止からは、「反応するのをやめる」「時間の流れの外にいる」「そのままじっとしている」ということが連想されます。

犠牲にするからは、「殉職者になる」「主張を放棄する」「自分にとって大事なことを脇に置いておく」「二歩進むために一歩下がる」ということが連想されます。

「吊られた男」が正位置で出たとき

一旦小休止。視点の転換、価値観の変化を表しています。

真の現実を理解するには、視点を新たにする必要があります。大義を成すためには、犠牲を払い、大切なものを手放すこともあります。

今は、幸運を掴むための試練のとき。

苦労が大きな実りとなります。

結果に出た時には、「踏ん張りどき」ということが示されています。大変な思いをしますが、本当に得たかったものを得ることができたり、人間的成長を手に入れることができたりします。

苦労が報われるときが近づいています。

「吊られた男」が逆位置で出たとき

幻影にしがみつくあまり、明確な視点を得られずにいる可能性があります。

犠牲になりすぎていることから、誰かのお世話から解放されても、心が残っているような状態になっているかもしれません。

報われない苦悩を強いられています。

このカードは、正位置では、「苦労が報われる」という意味ですが、逆位置になると残念ながら、「苦労をしても報われない」という意味になっていまします。

やることなすこと全てが実らずに、取ろうに終わることもあり、「骨折り損」や「無駄な犠牲」という意味も挙げられます。

「吊られた男」から読み取れること

吊られた男は、その名の通り身動きの取れない状態を表しています。

進むことも、戻ることもできない時は、一度小休止を取った方が良さそうです。

自分がしたい事は何なのか、今歩んでいる道は正しいのかを考え直しましょう。

置かれている状況を見つめ直すことで、スランプを抜け出し、スムーズに次のステージへと、進むヒントを得られるかもしれません。

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