大アルカナⅩⅤ 悪魔 The Devil

「悪魔」のシンボル・絵が象徴していること

  • 大悪魔・・・大悪魔はあなたの「影」そのものを表しています。自分の弱さや欲望、恐れやコンプレックスなどです。その姿を醜悪だとする前提をひっくり返す存在です。この世界の裏側や複雑さを示しています。
  • 逆のペンタグラム・・・ペンタクラムは、魔法の印として知られています。それは、この物質世界を表す4つの元素を、頂点の角が示す精神によって支配しているからです。一方逆向きのペンタグラムは、物質によって精神が支配されていることを示しています。心理学的には、肉体的欲望や無意識の衝動が石や明晰な意識を飲み込もうとしていることを示しています。
  • 逆向きの松明・・・燃え盛る坂向きの松明は、欲望や野心を示しています。炎そのものは、前でも悪でもありませんが、逆向きのままではやがて怪我を負わせることになるでしょう。欲望や無意識的なエネルギーを正しい方向に向けることの重要性を示しています。
  • 小悪魔・・・小悪魔を繋ぐ鎖は、あくまでも緩いものです。あなたを縛り付けている物事の多くは、恐れという虚構であることも多いです。「悪魔」に対峙するには、「悪魔」の正体を見抜くことがベストな手段です。

「悪魔」のキーワード

束縛 物質主義 無知 希望のなさ

束縛からは、「望まない状況を受け入れる」「つきまとわれる」「意思に反して縛り付けられていると感じる」ということが、連想されます。

物質主義は、「見せかけにとらわれる」「物質的なものだけを信じる」「スピリチュアルなものから遠ざかる」ということが、連想されます。

無知からは、「知らないままでいる」「狭い範囲の中で活動する」「制限される」ということが連想されます。

希望のなさからは、「最悪な状況であると思い込む」「信仰の欠如」「絶望する」「世界の冷たさを感じる」ということが連想されます。

「悪魔」が正位置で出たとき

弱い気持ちに負けている時です。

物質的な野心を達成しようとして、異常なほどの献身を要する計画を考えている時です。

物質的な野心に惑わされて、ねじれた世界観を持たないように、精神的な視点を持ち続けるようにしていきましょう。

怠惰な生活の虜になっています。

安楽で快楽的な世界に逃げ込んでいる状態になっています。

このままでいると、墜落する一方で、精神的成長はありません。犯罪や悪い仲間、家から出られないというような精神不安、健康を害するような不摂生な生活を示している可能性があります。

「悪魔」が逆位置で出たとき

悪魔の囁きから解き放たれたという思いが芽生えてきています。

快楽や感応の喜びを求めすぎている可能性が示唆されています。

存在に気づけば、鎖は取り除かれる状況です。

つまり、束縛から解放されることになります。

長年の悩みが解消したり、ハードワークな状況が改善されたり、病気が回復したりということが挙げられます。

状況が好転して、肩の力がふっと抜けるような、楽な状況になれるでしょう。

恋愛に執着する人にとっては、その執着が軽くなる、相手と疎遠印になるという意味につながることがあります。

「悪魔」から読み取れること

これまで、自分の中に確かにあるにもかかわらず、見ないふりをしてきた負の感情が衝動を駆立てているかもしれません。

嫉妬や劣等感、誰かを憎む気持ちや、強すぎる欲望などの感情を抱いている可能性があります。

醜い感情を受け入れていくことで、「理由もなく非生産的な行動をしてしまった」ということから逃れることができます。

自分の弱いところを認めることから、人間の精神的な成長が始まります。今は、そのスタート地点にいる可能性があります。

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